書店に行けば、多くの経営本が並んでいます。また、建設コンサルタントの管理職以上になれば、経営誌を購読されている方も多いでしょう。

  今は、経営本が氾濫し、経営理論に関する多くの情報を入手することができます。しかし、そういった理論を、実際に、自分の会社や組織で、運用した方はどのくらいいるでしょうか?

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 また、運用したものの上手くいかなかったケースも多いと思います。

  「建設コンサルタント業界は特殊だから、経営理論は使えない」という言葉がよく聞かれます。確かに、建設コンサルタントで売上増大を狙えば、顧客は公共団体であり入札による受注であることから、通常のマーケティングやプロモーション理論は、全くあてはまらないでしょう。

 しかし、基本的にどの業界も特殊性があり、経営理論を当てはめてそのまま上手くいくようなことは、まずありません。特殊性があるからこそ、実践においては、経営の重点を見極め、適切な経営手法を選択する必要があります。

  例えば、建設コンサルタントのコスト構造、外部調達比率は、他の産業と比べて低く、内部コストが大きくなります。さらに、商品も、同じ内容の業務は二つとないすべてが、いわば特注品です。こうした特徴から、経営の重点や適した手法も変わってくることはおわかりいただけると思います。

 効果的に建設コンサルタント経営の特徴を把握するためには、外部環境(市場、顧客、競合)、内部環境(組織・人、技術、商品、コスト構造、ビジネスモデル)の視点から、特徴を把握し、自社にあった重点的に行うべき対象を決定し、適切な経営手法の選択する必要があります。

 では、次より、外部環境(市場、顧客、競合)、内部環境(組織・人、技術、商品、コスト構造、ビジネスモデル)の視点から、建設コンサルタント業界の特徴を整理していきます。

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建設コンサルタント経営の特徴