建設コンサルタントは、元々、人材の流動性が高い業界ですが、最近は、中堅クラスの30代40代の転職事例が増えているようです。
30代前半くらいまでなら、「ペーペー」から働くことも苦にはならないこともあり、若手としてすんなり組織に溶け込めることが多い。
しかし、年齢が上がるにつれて、転職において、さまざまな壁にぶち当たり、苦労するケースが多いようです。
こうした「中途採用者の壁」について考察してみます。

(こちらの記事も参考にどうぞ。「社内の人間関係で悩むことは人生の無駄使い」弊社別サイトへ移ります)

①中途入社者への態度

中堅クラスの中途入社者は、入社すぐからそれなりの地位や、給与レベルが確保されているケースがほとんどです。
日本社会は、先輩後輩関係に厳しい、後から入った人が、自分の上司やライバルになったり、収入が多いことは感情的に受け付けにくい。
よって、面白くない人もたくさんいると考えた方がよいです。
あまり、協力的でも好意的でもなく、中途入社者は、否定的な色眼鏡をもって観察されていることを認識すべきでしょう。

②過去の栄光とプライドが捨てられない

過去に、大手企業にいたり、また地位や実績が豊富な人は、そのプライドが捨てられないケースがある。
すぐに以前の会社での自慢話をして、嫌われてしまうケースがあります。

③仕事のやり方が違う

部下を使ったり、協力会社を使って仕事をしていた人が、図化や数量も、すべて自分でやることを要求され、苦労するケースがあります。
また、大手企業では、専門領域が狭いため、専門領域外の分野で苦労するケースもある。

④張り切りすぎてしまう

早く成果をだそうと張り切りすぎてしまい。入社早々、ばりばり仕事をやりすぎて、他の社員とモチベーションの差が生じて、空回りしてしまうケース。
また、入社当初は、非効率な部分など、会社のダメな所はよく見えます。
善意でも、改善点など指摘してしまうと、嫌われてしまうので注意です。

⑤上に気に入られていると注意

オーナー企業などで、社長や経営陣に気に入られたりするケース。
部長を通り越して、オーナーと懇意だったりすると、面白くない人もいるでしょう。

⑥嫉妬による嫌がらせ

「男の嫉妬」というのは本当にタチが悪い。将来的に自分の地位に脅威になりそうな人を露骨に排除しようとしてきます。
人員交流が少なく閉鎖的な組織、将来ポスト数に制約がある企業ほど、こうした事態は起こりやすい傾向にあります。
具体例で言えば、50歳位で部長になる会社があるとします。部長や次期部長候補にしてみれば、何もなければ、10年は部長の地位が安泰であったのに、優秀で、実績がある人が中途入社されると脅威を感じるでしょう。
よって、優秀な人ほど攻撃を受ける傾向があるが、以下のような笑えるような話がたくさんある。

・他の部下に悪口を吹き込む
・いっさい協力がもらえない、やることにすべて反対される
・理不尽な要求や、割の合わない仕事
・失敗を大きく取られる 無能のレッテル
・重要事項を連絡してもらえない
・指示はすべてメール
・飲み会・社内行事に自分だけ誘われない

以上、中途入社の壁について書いてみたが、かなり優秀な人でも、数年以内に退職してしまうケースが多いです。
中途入社の定着率の低い会社や、有能な若手が辞めていく会社は、経営的な大きな機会損失を被っているに違いないでしょう。 (今後、別記事で具体的な対策を述べます)
また、事例では、飛びぬけてすごい人で、圧倒的な成果をだして、2年ほどで経営陣になってしまったケースもあります。
しかし、真似をしても失敗するので、我々凡人は、我慢と知恵で乗り切るべきでしょう。
(個人の対処法もまた別記事で)

こちらの記事も参考にどうぞ。「ブラック企業との噂に悩む建設コンサルタント会社」((弊社別サイトへ移ります)


9.中途はつらいよ?(転職でぶつかる壁)” に対して1件のコメントがあります。

  1. とても魅力的な記事でした。
    また遊びにきます。
    ありがとうございます。

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