建設コンサルタント業界の厳しい状況は、供給過多が解消し需給バランスが安定するまで続きます。

 需要というのは景気や社会状況により増えるか減るか常に変動していきますが、供給力は、需要の変動に数年遅れて追随して変動します。

 建設コンサルタント業界の需給の均等がどのように起こるか考えて見ましょう。

 供給過多の解消による需給の均等方法は、需要が増えるか、供給が減るかどちらかになります。

まず、需要である将来市場ですが、「建設コンサルタントの将来」では、かなり底堅いものと予測しました。

 よって、今後、維持更新やソフト分野の需要増大など質的変化を伴いながら、需要総枠では、現状と同程度を維持するものと思われます。

 需要が現状維持とすれば、供給が減少することにより需給均等が起こることが予測されます。

 建設コンサルタントの供給能力の減少とは、企業数と従事者数(主に技術者)が減少することです。

 その過程として

 ①企業の倒産、廃業、解散などによる企業および従事者数の減少

 ②転職および自然減による従事者数の減少

 の2つによりますが、建設コンサルタントは、経営状況が悪化しても人件費を切り下げていけば、非常につぶれにくい業態なので、短期的な大量倒産による需給均等は考えにくいでしょう。

 需給均等のシナリオは、多くの会社で転職および自然減による従事者数が減少していくことを中心として、人材が流出して供給力を維持できなくなった企業の廃業や撤退による企業数の緩やかな減少により生じるものと考えられます。

建設コンサルタントの未来は明るい?