建設コンサルタントに勤務してきて、体を壊したりメンタル的な病になった人を多く見てきました。
新人だけでなく、30代、40代でもどこかで限界がきてダウンするケースが多いです。

(こちらの記事も参考にどうぞ。「どうしようもなく嫌なら辞めた方がよい」)

ダウンする方があまりに多いので、ここで特別に項立てして対策を書いてみます。

人間、体のどこかに限界ランプでもついていればよいのでしょうが、他人の限界は、わからないものです。実際、上司や同僚は、他人の限界に気がつきません。
正直、繁忙期は、みんなそれぞれ追いつめられているので、考える余裕がありません。

一度、体やメンタルの病気になり、休職や退職したりすると、会社の損失はもちろんですが、本人の人生が一番の損失を受けます。
一度心身にダメージを受けると、自信やモチベーションがなくなって、社会復帰そのものが難しくなる人もいます。また、一度、会社組織からドロップアウトすると、非寛容な社会なので、その後、なかなか厳しい現実があります。

限界ラインというのは人それぞれです。大きなダメージを受ける前に、自分の限界を把握して回避してください、自分の身は自分で守ることです。
助言をいくつか述べます。

①トラブルがあるとき要注意

心身を壊してダウンするケースとして多いのは、業務での失敗、顧客とのトラブルを一人で抱えてしまうケースです。
顧客や会社から非難され、後処理をいくらしても報われませんし、精神的にも肉体的にも消耗してダウンするケースです。

②「やばい人」と関わらない

ある特定の人が、いつも部下をつぶしているケースがあります。
こうした「やばい人」に多くみられる特徴として、「公私の区別がない」、「礼儀、上下関係に厳しい」、「仕事への思い入れが強い」、「興味の対象が狭い」などがあります。

基本的に善人なのですが、仕事=生活そのものとなっており、24時間仕事です。家に帰っても仕事をしています。また、それを当然のことと思っており部下に強要してきます。
部下は、意味不明な自己満足の世界に、引っ張り回されるのでたまったものではありません。過去に何人も部下をつぶして、その人の人生を壊している自覚がありません。
一人つぶすと、すぐに別の部下を欲しがります。
こういう人を野放しにする会社が一番の問題ですが、善人で、上司への対応はよいので、なかなか改善されません。

※過去に数人知っていますが、性向は、ほぼ共通しています。結構な頻度で遭遇するものと思って下さい。

③相談できる人・仲間を作っておく

社内に友人の多いことは悪くないですが、遊び仲間の仲良しクラブみたいなのものは、脆弱で意味が無いでしょう。少なくとも、困った時に頼りになりません。

真摯に、組織利益を優先して誠実な仕事をして、他人の困っている時は助けてあげる。など前向きな姿勢で仕事をしていれば、自然と良い仲間(上司、先輩、同僚など)ができます。

④限界前に対処する

・限界値70%で行動する

限界値ぎりぎりで行動しても、遅いです。
限界前70%位であれば、大きな混乱を与えずに対処できる方法があるでしょう。
とにかく、早め早めに動いて下さい。

・恥や周りの評価の低下を恐れない

限界近くまで来てしまったら、プライドは捨てた方がよいです。
限界が来る前、大きなダメージを受ける前に、信頼できる人に相談し、また、上司に正直に対処をお願いしましょう。
また、心身に変調をきたしている場合は、医者の治療を早めに受けましょう。

・実力行使する

上司に相談しても、何も対処してくれないケースは考えられます。例えば「がんばれ!」しか言わないケースです。
こういう場合は、実力行使するしかありません。さらに上の上司に相談するか、トラブル覚悟で、問題となっているものと対決するか、断固拒否するか、しかないでしょう。

・最悪逃げる(緊急退社)

「逃げる」なんて推奨すると非難されそうですが、大きなダメージを受けて長期休職すれば、本人も会社も大きな損失です。
会社の人間からは、恨まれるでしょうが、実際は心底恨む人は少ないでしょう(たぶん)。
ここで頑張ってつぶれても、だれも褒めてはくれません。自分の人生を保証してくれるわけではありません。

⑤睡眠時間

普段7時間睡眠の人が、激務で6時間睡眠が長期に続くと相当消耗します。

激務になれば、普段の睡眠時間より長く必要なはずです。最低限、普段の睡眠時間より削らないように注意しましょう。
短期的な、徹夜は問題ないですが、長期的に睡眠不足を続けるとかなり疲労が蓄積します。とにかく睡眠だけは、減らさないようにしましょう。
会社の近くに住むのもその一案です。

また、すきま時間を見つけて寝ましょう。
例えば、昼休みは、速攻で昼食をとって寝ます。慣れれば、熟睡できるようになります。
昼に30分寝ると、だいぶ楽になります。
熟睡のためには、椅子よりは横になった方がよいです。 書庫や会議室など、よい寝る場所を見つけましょう。
また、移動の電車の中など、こまめに寝ましょう。

⑥つきあい残業しない

建設コンサルタントは、大体のところが「遅く残ったものが偉い」という文化です。
私が以前いた会社は、業務管理の仕組みが、業務成果を個人ごとに明確に算出していたので、残業関係なく成果さえ出せばよかったのですが、それでも、いろいろ言われたものです。

こうした管理システムのない会社は、誰がどれだけ業務をやって、どれだけ利益を出しているのかなど、貢献度合いが同僚同士も良くわかりません。
こうなると、「遅く残ったものが偉い」という企業文化に拍車がかかります。仕事がそんなになくても毎日終電とか、そんな馬鹿な話です。
お互い助け合いをするならともかく、そうでもないのに、遅くまで付き合っていても意味ありません。
自分の仕事が終わったらとっとと帰りましょう。

こちらの記事もどうぞ「資格は取っておいた方がよい

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