建設コンサルタントのサービス供給力は、今後、従事者数の激減により低下し、長期的には需給バランスは改善していきます。

(こちらの記事も参考にどうぞ「建設コンサルタントでも進む、働き方の多様化」※弊社別サイトへ移動します)

 よって、長期的には、過当競争も一段落し、適正な利益が得られるようになるでしょう。

 社会資本投資は、経済・人口規模に合わせた必要なストックを維持するために必ず必要なものです。よって、建設コンサルタントの仕事がなくなることはありません。また、建設コンサルタントの仕事を丸ごと海外に持っていくこともできません。

 工場丸ごとに海外に移転してしまったり、途上国の月一万円で働く人達と競争させられている国内製造業に比べたら、ずいぶん恵まれていると思いませんか?

 結論から言うと「長期的に見れば建設コンサルタントの未来は明るい」といえます。

 ただし、需給バランスが改善する前に、会社がつぶれてしまったり、せっかく需給バランスが改善したのに、旧来の業務の枠組みを脱しきれず、人材が流出して業務実施能力を失い、ジリ貧のまま、あるいは解散などの憂き目に遭うかもしれません。

 需給バランスが改善する時代には、建設コンサル業務の質的な変化に対応し、高度なサービスを提供できる会社が成功し、大きく伸びるでしょう。

 そのためには、今から社会状況の変化を読み取り、新たなニーズに対応するための能力を磨くことを戦略的に行っていく必要があります。そしてなにより、人を大切にして優秀な人材を育てることができた企業が成功するはずです。

※私の運営する建設経営研究所では、未来に伸びる建設コンサルタントを育成することを目標としています。)

 

最後に、建設コンサルの若手の方について言えますが、仕事そのものが嫌いではないのに、業界の将来を悲観して他業種に転職した人を多く見てきましたが、近視眼的といえます。

 今の成長産業も20年先には停滞産業か衰退産業となっているかもしれません。

 また、人気産業は、競争も激しく良い目をみる可能性は少ないです。

 それより、自分の興味がある分野で、今後伸びてくるようなニーズに関わることに集中して、能力と技術を磨くべきです。

 他人にはない差別的な優位性を持てれば、人生の自由度は広がります。

建設コンサルタントの未来は明るいか?