経営改革提案でひどい目にあった話 その2」からの続きです。

いろいろごたごたがありましたが、何とか経営計画案はまとまり、社長にも事前に提示し、
経営改革研究会として、管理職以上を集めた会議で、提案することになりました。
各部の部長、技術部門統括、営業部長など主要メンバーは集まっていました。
そして、現状分析、問題点、対策とストーリーで説明していきました。

営業部は、営業部長だけが参加しておりましたが、提案に対して「良い提案をありがとう~」それだけです。何ら反対も賛成の意思表示もなく、議論をするつもりもない。
全く相手にせず、何もするつもりがないことが明白でした。

次に技術部ですが、各提案によって、いろいろと意見が分かれましたが、経営破たんしないためには、ロジック的にはそれしか考えられないものでしたので、賛成する人も多く、なるほどと感心する人もおりました。
しかし、「論理的にはわかるが、今更実務に戻るのは嫌だ!」という人、また、「自治体受注強化で、プロポを諦めるくらいなら、辞める」という人もいました。
がこれらの人は正直でよかったと思います。
一部、礼儀、年功にこだわる管理職の人がいて、「君はマネジメント知らない」、「マネジメントとはそういうものではない」というようなこと言い始めました。
じゃあ具体的に話してくださいといっても何も答えられない、結局「君はマネジメントをしらない」の一点張りで話になりません。「マネジメント」便利な言葉です。何かの魔法なんでしょうか?

結局最後は、数ある提案を何もやらない結論になって終わりました。

そこで、社長に「結局なにも採用されませんでした」と報告しました。
※今思えば、提案の場に、社長がいなかったのもおかしな話ですが。

そして、その日の夕方、例の「君はマネジメントを知らない」を連呼していた部長に、ちょっと来てくれと言われて、別室に呼び出されました。
行ってみると、いきなりの激高で、「お前社長にチクったな!」「会社に文句があるなら辞めろ!」、「お前の代わりなんていくらでもいるんだよ!」とえらい剣幕で怒鳴っています。
こちらは、正直あきれて、「チクった? 社長公認の研究会で、提案結果について社長に報告しただけですが?」、「せっかく会社のためを思って提案したものをそういう言われ方するなら、今すぐ辞めます。」
と応えました。
その部長は、まさか「辞めろ→ハイ辞めます」と応えると思っていなかったらしく、急に慌てて、それは困ると言い出しました。

そして、急に態度が軟化して、「若手は文句をいわず、ひたすら働いていればいいんだよ」、「俺はそうだった」、「今辞めても君を雇う会社なんてどこにもないよ」などと説得するのです。

結局私は、その1年半後に退職し、2年間無職で勉強し、その後、大手コンサルに転職したのですが、絶不況の当時でも転職先はありました、「どこも雇う会社はない」って何を根拠に言っているのか?全く失礼な話です。

今思えば、「○○部長が辞めろと言っているのでやめます」といって、社内でもう少し騒いでやればよかったと思うことがあります。当時の、会社の道路の大型物件はほとんど私が回していたので、「辞める」と騒げばさぞかし困ったことでしょう。
引き留められても、「代わりはいくらでもいるんでしょ?」と言ってやればよかったです。

その4につづく