日本では、競技スポーツの練習等の努力は尊敬されますし、サラリーマンが残業や、滅私奉公的な勤労の努力をすることは美徳とされています。

(こちらの記事も参考にしてください。10年後を見据えようキャリアプランの立て方)

しかし、なぜか社会人が自分のキャリアのために、勉強したり、資格を取得することについては、尊敬されません。

むしろ、嘲笑の対象で、「あいつはガリ勉」、「勉強している暇があったら仕事しろ」、「そこまでして出世したいのか?」「そんなにお金が欲しいのか?」などの言葉が浴びせられます。
私も、技術士受験時代に、試験勉強のために有休を取得したところ、陰でボロクソに言われていたことがあります。
建設コンサルタントにとっては、技術士というのはキャリアにおいて大変重要になりますし、会社にとっても社員が技術士を取得することは利益になることなのに、なぜ茶化されるのか不思議でなりません。
また、なぜか勉強量や資格の有無と実務能力は関係ないと信じ込んでいる人がたくさんいます。

今まで、何人の「俺は実力主義で技術士は必要ない」と言っている人を見てきたことか。
その人に「自分が病気で手術する時に、無免許の自称カリスマ医師に切ってもらいますか?」と聞きたいところです。

こうした努力を茶化す人というのは、努力=格好悪いと決めつけて、自分が本気で努力をすることから逃げており、周りで努力している人間を自分と同じ世界に引き込もうとしているのです。同調圧力というやつです。

こうした人が会社の多数派を占めているケースも多いと思います。

対処法としては、「無視して堂々と努力しろ!」と言いたいところですが、これをやってしまうと、組織の中で浮いてしまうでしょう。
継続的な努力ができない人達が、何か怖いかといえば、有言実行、着実に成長してくる人間です。

年功序列の終身雇用の会社では、「あいつ(後輩)が俺の上司になるのでは」という恐怖は、凄まじいものがあります。
そのため、組織の序列を乱すものとして、バッシングの標的になりやすくなります。

覚えておいて欲しいことは、「人間関係トラブルほど不毛なものはない」ということです。

キャリア開発を着実に進めているといずれ、人間関係のトラブルに遭遇する可能性が高いのですが、私のように、わざわざ自分からトラブルの種をまく必要はありません。

馬鹿っぽく振舞って、過小評価されているくらいが丁度よいのです。
そのため、キャリア開発や目標については、本当のところを表に出してはいけません。自分で考えて決めるものなので、誰かに相談する必要もありません。
表向き、会社側のキャリア相談などは当たり障りのない、会社にとって望ましいことで流しておきましょう。

 また、飲み会などで、ついうっかり夢を語ってはいけません。
 特に危険なのが、独立願望や転職願望などです。
 これらは、尾ひれがついて、いずれ、災難の種になり得ます。

そして、決して流されず、裏では頑張って、着実にキャリア開発を進めていってください。

 

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