公共建設投資は、平成20年で17兆円まで落ち込んでいます。ピークは平成8年~11年頃は35兆円程度であることを考えると、この10年で公共投資規模は、約半分に落ち込みました。
建設コンサルタントは、ほとんどが公共投資やODAに関連する分野のため、市場規模の増減は、公共投資額の推移に近似するはずです。
建設コンサルタント市場の正確な市場規模は不明です。
建設コンサルタント白書(h21)によると、建設コンサルタント協会会員の売上高は、ピークの平成10年において1兆218億円、平成19年においては7,298億円と約30%の減少です。
公共投資の半減に比べると、協会所属企業の売上の縮小が少ないのが不思議ですが
民営化された旧公団系の会社からの受注の影響、「協会に所属していない企業が売上が大幅減している」などが考えられます。
※建設コンサルタント登録4042社に対して、建設コンサルタント協会所属企業451社(h21)と加盟率は低いです。そこそこの規模の建設コンサルタントは加盟しています。
実際の建設コンサルタント市場規模は、協会売上高の1.3~1.5倍はあるのではないでしょうか。(現在でも市場規模は1兆円以上はあるかもしれません)
建設コンサルタントの現状(2010年)
- 1.公共投資の状況と建設コンサルタント市場規模
- 2.建設コンサルタント業者の数
- 3.建設コンサルタントの従事者数
- 4.建設コンサルタントの生産性
- 5.建設コンサルタントの経営状況(収益性)
- 6.建設コンサルタントはつぶれにくい(安全性)
- 7.建設コンサルタントの顧客の内訳
- 8.建設コンサルタントの部門の内訳
- 9.建設コンサルタントの入札契約方式の変化
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