プロポーザル方式は、選定・指名段階における審査があり、この事前審査により入札参加者を3~5社以上に絞り込みます。
その評価項目は、以下のものです。
①参加表明者(企業)の「資格・実績等」「成績・表彰」
②予定技術者の「資格・実績等」「成績・表彰」
評価のウェートは、過去に変化してきましたが、現在(h21年以降)は、成績重視により、参加表明者(企業)、予定技術者とも「資格・実績等」より「成績・表彰」のウェーとが高くなっています。(下図参照)
出典:建設コンサルタント業務等におけるプロポーザル方式及び総合評価落札方式の運用ガイドライン(平成21 年3 月)
コラム 事前審査はなぜ必要か
技術提案入札の場合、入札参加者は提案書作成に手間と時間(費用)を取られます。
価格競争の場合、入札参加者が多いほど競争は激しくなりますが、プロポーザル方式の場合、入札参加者が多いほど、落札確率が低下するため、提案書作成に手間と費用をかけるのが割に合わなくなります。
よって、入札参加者が多いほど企業側の提案モチベーションが低下し、逆に技術提案の質が低下する恐れがあります。
また、入札参加者が多いと発注者側も、提案審査に時間を取られます。発注者の人件費も国民の税金で負担しています。
よって、提案の質を上げるためにも、行政の効率化のためにも、事前審査により入札参加数を制限することが、プロポーザル方式の場合、必要になります。
プロポーザル方式とは
- 1.プロポーザル方式とは
- 2.プロポーザル方式の意義
- 3.プロポーザル方式の経緯
- 4.プロポーザル方式の適用
- 5.プロポーザル方式の分類
- 6.プロポーザル方式の手順
- 7.プロポーザル方式の評価項目と配点(選定・指名段階)
- 8.プロポーザル方式の評価項目の内訳(選定・指名段階)
- 9.プロポーザル方式の評価項目と配点(特定段階)
- 10.プロポーザル方式の評価項目の内訳(特定段階)
- 11.プロポーザル方式の提案書の評価者とは
- 12.プロポーザル方式の提案内容(評価内容)の担保方法は
- 13.プロポーザル方式の情報公開
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